百地蔵に線香を供えましょう
投稿者:ユッケジャン (2)
願いが終わったのかYが振り返った瞬間、ザザザザザっとたくさんの視線を感じました。数え切れないほどのお地蔵様が一斉に私を見ていたのです。
泣いているお地蔵様もいれば怒っているお地蔵様、睨みつけるお地蔵様など普段の優しい表情のお地蔵様からは考えられない表情で私を見ているのです。今思い出してもあの時の恐怖が思い出され鳥肌がたちます。
お地蔵様の視線から逃げるように私はYに早く帰ろうと言い、Yの家に帰りました。
私の異様な態度を察してかYも私に話しかけずっと無言でした。私はもう何もする気力がなく、この後Yの家に泊まる予定でしたが断り自宅に帰りました。なんだかとても疲れて体が重くて仕方がなかったのです。その後、気を失ったように眠りにつきました。
それからしばらくは何もなかったので普段通りの生活を送りましたが、百地蔵に行った日からYとは何かあったわけでもないのにギクシャクしてしまい、毎日のように遊んでいたのが嘘のように疎遠になってしまいました。
後日この百地蔵の出来事のせいで私の顔つきが変わっていき腎臓が狙われるという霊障に発展してしまうことになります。
運良く専門の先生にみてもらえ事なきを得るのですが、その時にYは大丈夫なのだろうかと心配になり久しぶりに連絡をとり私も知らなかった百地蔵での出来事を教えてくれました。
百地蔵でお願いをし帰ろうと振り向き私を見たら、白や薄い青がかったモヤの様なものが動物のような素早い動きでたくさん私の中に入っていったと言うのです。
びっくりしたし怖かったけどとにかく私のことが心配で何度も大丈夫?と聞いたそうなのですが私は何も答えず黙ったままだったそうです。あの時無言で帰ったと思っていましたがYは私の身を案じて必死に呼びかけてくれていたのでした。
Yには霊障のことはあまり詳しくは話しませんでしたが、自分が付き合わせたせいで、私がとんでもないことになってしまうのではととても悩んでおり電話中幾度も謝っていました。そしてあの夜を機に占いや神社に行くのをやめたそうです。
お願いしていた好きだった人とは上手くいかなかったそうですが、Yには何も憑いていないのか特に気になることもなく良かったです。
ただ気になるのは百地蔵のことです。
私はもう怖くて行く気になれないし、近くを通ると頭痛と吐き気をもよおしてしまうため行けませんが、全てのお地蔵様に線香を供えたら…を願いが叶うと信じで真似するような人がいないといい願うばかりです。
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