テレビのつく家

大学時代､田舎から都内に引っ越しをしました。
初めての引越しということで分からないこともありましたが、両親が電気やガスの手続き､家電の搬入の曜日､立ち会い､荷物の搬入等手伝ってくれたおかげで無事引っ越しが完了しました。

荷物の搬入を終えたところで父が休憩がてらテレビをつけました。それが15時50分ごろだと思われます。
1時間ほど休憩をし、両親は実家へ帰って行きました。私も無事終えたことに安心し眠りにつきました。

次の日、家で過ごしているとリモコンを押していないのに勝手にテレビがつきました。
時間も父がテレビをつけた時間と同じです。
最初は父がテレビをつけた時に何か設定したのかなと軽く考えていました。

しかし次の日も同じ時間帯に勝手にテレビがつくのです。

そこで父に何か設定をしたのか聞きましたが、「テレビつけてチャンネルを変えただけ」と言われました。

それに設定画面など確認しても特にいじった様子はなかったです。
それからも同じ時間帯に勝手にテレビがつくので、恐怖を感じたのですが、引っ越したばかりで知り合いもおらず相談できる人もいませんでした。そこで地元の神社を調べお守りを買うことを決めました。

すると買った日から勝手にテレビがつくことはなくなり、翌日以降も勝手にテレビがつくことはなかったです。
お守りの力なのでしょうか。偶然かもしれませんが、私はこのお守りの効果を感じました。

それから大学時代を過ごし､徐々に知り合いや友達も増えました。

ある時､友達とお泊まりをしていたところ「〇〇ちゃん。ここって霊がいる感じ？」と言われました。私は嫌な予感や感覚は少し感じる時はあるものの､霊感を感じるタイプではありません。

そのため「えっ？そうなの？私あんまり霊感ないから分からなかったけど。」と言い､それと同時に自分が住んでいる部屋には霊がいるんだと初めて知りました。

友達とお話をして寝る時間になりました。お互いの布団につき､しばらくすると友達が目を見開いて体が動かない状態になっていたのです。私は友達の体を思いっきり動かすと､「はぁーはぁー」と息を上げながら「はぁー助かった。ありがとう」と言っていました。

何があったのか聞くと金縛りだと言っていました。

それに続き「この部屋､築年数も浅いし綺麗で広いし､スーパーや駅も近くて便利だけど見かけによらないってこういうことなんだね。でも安心して。金縛りにあったことは何度かあるし、これで〇〇ちゃんを嫌うことはないから！あまり思い詰めないでね。でも〇〇ちゃんの家で遊ぶことは多分ないだろうから、そこは許してね。」と言っていました。

私は「私は大丈夫だよ。逆にこんな思いさせてごめんね。」と言いました。

それからもその友達とは今でも連絡を取る仲で、関係が破綻することはありませんでした。
それに私もその家に何年か住んでいましたが、特に過ごしにくいこともなく大学時代を終えました。

私も大学時代に住んでいた家は大学生が住むには豪華な部屋で､周りの人も「羨ましい」と言ってくれました。

しかし友達が言うように､住んでみないと分からないこともあったり見かけによらないということも学びました。