私は朝がめっぽう弱く、夜更かし好きな夜型タイプでした。
当時は会社の飲み会も多く、酔って夜中に帰宅して次の日仕事、という日もザラにありました。
仕事の日の朝はバタバタで、いつも何度目かのアラームで起き、ギリギリまで寝てしまうなんてことはしょっちゅうでした。そんな日々でも、仕事は遅刻せず出社していました。独り暮らしだったので、朝に家族が起こしてくれるなんてこともなく、自力でどうにかするかしかありませんでした。
そんな日々の中、とうとう最悪の事態が起きました。乗らなければいけない電車は、あと30分後に出発するという時間にも関わらず、まだ眠っていたんです。
いつもなら家を出て駅へ向かっている時間なので、この時刻にアラームは掛けていません。
そんな時間まで寝ている事に気づかず、爆睡する私。アラームなしで起きるなんて凄技は、朝が弱い私には無理な話でした。
しかし、この時なぜか起きたんです。電車が行く30分前に。アラームが鳴ったのでもなく、自力で起きたのでもなく。
誰もいないはずの部屋で、声がしたんです。
その声は怒りに満ちていて、完全に私のことを怒っていました。
そして頭の中いっぱいに響くほどの一声が、私の頭上近くで怒鳴ったんです。
「起きろ！！」と。
その瞬間、目が覚めました。熟睡しきった頭が、一瞬にして覚醒しました。
え？と、私は思いました。部屋をキョロキョロと見回し、声の主を探しました。
1Kの部屋には、私以外誰もいません。その声は””男性””で50〜60歳代のおじさん、声にドスが効いてました。
知っている人の声ではありませんでした。
ていうかいま何時？と、とりあえず時計を見た私は大慌て。
電光石火の如く朝食以外の朝支度を済ませると、大急ぎで駅に向かいました。
あの時の「声」がなければ、始業時刻になっても爆睡していたと思います。
あの時の声はなんだったのか。確かに頭上に「それ」はいて、私の顔面に向かって起きろと怒鳴りました。
夢にしてはリアルすぎました。
怠惰な生活をしている私に、喝を入れに来たのか。けど、誰が？
OLのある日の朝の出来事。
同じような体験した方、いませんか？
御先祖様かな。