大好きなおじいちゃん
投稿者:レイア (1)
これは、私が中学生の頃の話です。私は小さい頃からおじいちゃんが大好きでした。休みの日にはおじいちゃんの家に遊びに行って2人で散歩をしたり、お野菜の収穫の仕方を教えてくれたり、色んなところに連れて行ってくれたり本当に優しいおじいちゃんで大好きでした。しかし、私が小学校を卒業する頃に、おじいちゃんは脳卒中を患ってしまいお見舞いに行っても私の顔も名前も覚えていない状態で他人扱いされてしまいました。それがショックでお見舞いにも行かなくなってしまいました。月日が経ち私は中学生に、おじいちゃんの事もあまり考えなくなっていました。そして、ある日私がお風呂に入っていると誰かが脱衣所に入ってくる気配がしました。私が
「だれ?」
と聞いても返事がなくすりガラス越しに人影だけが見えます。ドアを開け出てみると大好きなおじいちゃんの匂いがしたんです。私は急いで風呂へ出ていきおばあちゃんに
「おじいちゃん退院したの?」と聞くと
「そんなわけないでしょう、じじは入院中だよ」
とだけ、私もそうだよなと思い自分の勘違いかと思ったので、その日は深くは考えず眠りにつきました。その次の日、病院からおばあちゃんに連絡があり、おじいちゃんが亡くなったと知らされました。私は昨日のことをもう一度おばあちゃんに話すと
「死ぬ前にだいすきな孫に逢いに来たんじゃねーのかな」
と悲しい顔で言われ私は泣き崩れました。もっとちゃんとお見舞いに行っていればと後悔しました。今はしっかりおじいちゃんの命日におばあちゃんと一緒にお墓参りへ行き、おじいちゃんの大好きだったバナナや水まんじゅう、採れたての野菜をお供えしています。そして、おじいちゃんに色んなことをたくさん教えてくれてありがとうと心の中で毎日感謝を伝えています。
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