知らない世界

身内に起きた不思議な話

２５年ほど前の話です。

一つ年下の従姉妹が、とある国道を車で走行中、大型トラックと正面衝突。
その一見普通の緩やかなカーブは、地元の人たちのあいだではのあいだでは
有名なカーブで事故が起きたといえばそのカーブらしいです。

事故の原因は、従姉妹の居眠り運転でセンターラインを越えてカーブを曲がってきたトラックに衝突したようです。

トラックの運転手はほぼ無傷だったようですが、従姉妹は胸や足など数か所を強打して意識不明の重体で昏睡状態が丸二日続いてしまうほどのダメージを負ってしまいました。
お医者さんからもどうなるか分からないので、親族を集めてください。助かったとして何かしらの障害が残ってしまう可能性が高いです。

と、言われてしまうほどでした。

しかし、従姉妹は３日目に目覚め、数か所の骨折に加えて数か月の過酷なリハビリを乗り越えて、事故以前の体と生活を取り戻しました。

昏睡状態の中従姉妹は、不思議な夢を見たそうです。

真っ暗の中で杖を突き、足を引きずりながら歩いていたそうです。
なんとなくその方向に歩いていかなければいけない気がしていたそうです。
そこに、あったこともない、写真でしか見たことしかない祖父が向こうから歩いてきて、
『お前はまだこっちに来るな、あっち行け』と言い、持っていた杖を取り上げて、暗闇に消えていったそうです。

あまり信じるタイプではないのですが、『知らない世界』は存在するのかなと、そのときはおもいました。