私はここにいたんだよ
投稿者:ねずみ (1)
数年前の出来事です。
私は、介護の仕事をしており、とある老人保健施設で夜勤をしている時の事でした。
夜勤は通常1フロアを2名で勤務します。その時は50代の看護師と共に夜勤をしていました。
その看護師さんは以前から霊感が強いということを聞いていて、その晩は「今日は、肩がやけに重たいわぁ」と言っていました。特にきつい仕事ですので、疲れが出ているのだろうとその時は聞き流していました。
しかし23時頃、仮眠に入る前に大正琴(フレットを押さえる鍵盤が付いた琴)の音が微かに聞こえたのです。
事務所にいたので換気扇や空調の音に紛れ言われてみれば程度の大きさです。そこで相手の看護師さんが、「何か聞こえへん?」と言ってこられたのです。耳をすませばはっきり聞こえました。
「ベンッ、、、ベンッ、、、」
悪寒が走りました。
音が鳴っているのは多目的ホールというフロアの端にある遊戯スペース。
恐る恐る近寄る。
大正琴の音は近くなりましたが、ある一定の距離に来ると鳴りやんでしまいました。
聞き間違えにしては、聞き間違える要素の無い「琴の音」
二人は首をかしげながら顔を合わせます。
「ゴトゴトッ!!!」
その瞬間、大きな音が
人が倒れるような、簡易トイレの蓋が勢いよく開いた音。これは施設で働いていると聞きそうな音でした。音の出所ははっきりしなかったため、二人で手分けして居室を訪室します。
しかし、、、
全員、ベッドで休まれており人が動いたために音がなった形成は一切ありませんでした。音が鳴った瞬間に二人が駆け寄ったため、きれいに横になられているのは考えられません。
「こっちはみなさんよく休まれていました」二人はそういいながら多目的ルームの中央に歩み寄りました。
また次の瞬間、、、
「バチッ!!!!!」
いわゆる怪奇音です。私たち並んでいる数メートル前の床あたりで激しい怪奇音が鳴り響きました。
二人は「わっっ!・・・・・・・・・・・・」
驚きのあまり、それ以上の声が出ません。
数分の沈黙の後に
「今すごい音鳴ったよね」
「なりましたね」
「これ確実にラップ音ってやつだよね」
「・・・・・・・」
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