見放してごめん
投稿者:深青 (7)
短編
2022/05/20
19:47
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私が高校時代の話です。
当時、私には仲良くしていた友人がいました。学科が違っていてクラスが離れていて学校の端から端な位離れていたのですが、体育の授業が一緒だったため顔合わせることが多く、次第に仲良くなっていった友人でした。
当時はずっと一緒にいて親友だったと思います。
そんな私たちは、3年生になり受験期になりました。私はその友人が通っていた塾に入りました。
しかし、友人は受験から離れて塾にこなくなっていきました。後から聞いた話だと、お兄さんが事故で亡くなってしまい、お父さんが優秀で京都大学に通っていたことから、相当プレッシャーもあったのかもしれません。自由に生きていた友人は、そんな生活が嫌だったのかもしれません。しかし、その友人は、次第に病むようになっていました。
私は、自分のことに精一杯だったために、友人に一切構うことなく自分1人で、受験を進めてしまいました。
そんなある日、足が激痛で目が覚めました。何もしていなかったのに足が痛くて歩けることができなかったのです。
そんな激痛も数日経ったら何事もなかったかのように痛みはひいていて、その後は何も気にしていなかったんです。
後から聞いた話ですが、実はその日友人が亡くなっていたのです。学校の屋上からの飛び降りでした。
今考えてみたら、病んでいた友人を見放してしまった事への呪いだったのかなと思います。
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