群馬県・嶺公園でほんとにあった心霊体験
投稿者:ヴォイド (1)
これは、今から10年以上昔、私が大学生だった頃のお話しです。
群馬から東京の大学に上京していた私は、久しぶりの帰省で、地元の友人が数名集まり、心霊スポットに行こうという話になりました。
群馬県は前橋市、嶺公園という場所です。
公園とはありますが、隣に墓地が併設されており、広大な土地にいくつもの墓石が広がっている、地元では有名な心霊スポットでした。
車2台、私を含め5名で迎い、じゃんけんで負けた一人が、墓地の先にある公衆電話から、携帯に電話を掛けようという簡単なゲームをすることになりました。
じゃんけんで負けた友人は、私の携帯に電話をするべく、公衆電話へ一人で迎いました。
しばらく経つと、公衆電話から電話が掛かってきました。電話先からは、聞きなれた友人の声。
ミッションクリアと、友人に帰って来るよう伝えたところ、友人がおかしな事を言い始めたのです。
「おい、なんで無言なんだよ。なんか言えよ。怖いから…。」
友人の声は、こちらに届いているのに、こちらの声は、むこう側に全く届いていなかったのです。
そして最初は問題なく聞こえていた友人の声は、次第に遠くなっていき、怖くなり黙っていた私に、友人はまた、不思議な事を言い出したのです。
「おい、なんて言った?よく聞こえないよ。ん?やめろよ!怖いから『コロス』とか言うなよ!もう戻るからな!」
怖くなった私たちは、1台の車で逃げ出しました。友人を残して。
しばらく山道を走ると、見慣れた車が後ろに付きました。友人の車です。
側道に停車させると、いくら待っても友人は下りてきません。
さすがに心配になり、何度も友人の携帯に電話をしましたが、出ません。
車を降り、友人の乗る車の窓越しに、私は言いました。
「おい、なんで電話に出ないんだよ!」
「え?電話なんか掛かってきてないけど。怖くて動けなくてさ。」
携帯を見ると、私の方には発信履歴がありましたが、友人の携帯には着信履歴が確かにありませんでした。
怖くなり、ふと目線を反らすと、側道の隅には、小さな仏像があったのです。
それ以来、私たちが心霊スポットに近づく事はありませんでした。
友人を残して逃げたあなたたちが怖いです