人間じゃない何か
投稿者:カナリカ (4)
私が中学生頃の塾の帰り道で起きた事ですが、高校受験を目前にしていた私は塾で21時30分くらいまで熱心に勉強していました。
「時間も遅いからそろそろ帰りなさい」っと先生に言われ、塾の授業は21時で終わりいつも一緒に帰る友人は先に帰ってしまったので、私一人で帰る事になりました。
塾から家に帰る途中に大きな長い登り坂があり、昼間は人通りがあるのですが、夜は人気が無く半分は森、半分は大学の校舎なので灯りもあまり無く、夜は本当に通りたく無い道でしたがそこを通らないと家には帰れませんでした。
自転車で坂の手前から勢いよく走りましたが、半分ぐらいで断念し残りは、自転車を引いて坂を登っていた時に、猫のサカリが着いたときの声みたいにどこからか「う〜〜」っと唸る声が聞こえてきて、猫が唸っているものだと思って何となく声のする方を見ると、薄暗い電柱の光の下でそこに白い服を着た髪の長い人が後ろ向きで立っていました。
「え・・・まさか?」っと思い何故かその時ですがピタリと歩けなくなりました。
でも確かに声の発信源はその人からでしたので、気持ち悪くて早く逃げようと思ったのですが、身体が何故か動かす事が出来ずに立ちすくんだままの状態で、その人が唸り声を上げながら、ゆっくりとコチラを振り返り「グワー」と私に襲い掛かってきました。
私も悲鳴を上げながら自転車を捨てて坂を転げ落ちながら近くの交番に逃げました。
あれは、絶対人間じゃないです。
なんなんだ…
妖怪の類にしては悪意があるような…
変質者?
交番に。