毎晩遊びにくる悲しい子犬
投稿者:一騎当千 (2)
この話は私の母が子供の頃に体験した話です。
母が当時、小学1,2年生の時、今の実家に引越してきました。
当時、母の両親(私の祖父母)は2棟分の区画の家を購入し、その横並びの2軒を渡り廊下で行き来していそうです。祖父は深夜までタクシー運転手で家におらず、祖母もミシンの内職のため遅くまで仕事と家事を母屋でしており、母と弟は離れで寝ていたそうです。
そんなある夜、眠っていた母の布団の裾を誰かがクックッ、と何度も引っ張りました。最初は眠っているところにお母さん(祖母)が来たのかな、と思ったらしく、特に何も思わなかったそうです。
翌日、祖母に昨日はなんで布団に来たん?と聞いたそうですが、祖母は離れには行っていないと答えたそうです。その日から毎晩、寝ている布団の裾をクックッ、と引っ張て誰かが起こしにくるようになりました。母は怖くて声も出せず、目も明けられなかったそうです。
毎晩怖くて眠れないと聞いた祖母は、知り合いの霊能を感じる方に相談したそうです。
すると、その原因は子犬の仕業だというのです。子犬が、遊びたいのか何かしてほしいのか、毎晩母にところへ起こしに来ている。と。子供は無垢で素直だから見つけてもらえると思って布団を引っ張って合図していたんです。
犬なんて、それまで飼ったことがない家族でした。
原因を知った祖母は引っ越してきたこの家のついて、近所の人にそれとなく聞いてみることにしたそうです。すると、以前住んでいた住人が犬を飼っていたことがわかりました。しかも、子犬ばかり。
なぜ”子犬ばかり”かというと、多くなった犬は可愛くないから(子犬の状態が可愛いから)、大きくなると池で溺れさせて殺していたそうです。
それを聞いた祖母はびっくりしたと同時に、布団の裾を引っ張る子犬が何を伝えたかったのか分かった気がしました。
祖母は家に帰ってすぐ、子供たちの寝室でお線香をたいて、称名を唱え続けたそうです。
するとその日から、子犬は現れず、母はぐっすり眠れるようになったんよ、と、今でも時々この話をしてくれます。
前の住人とても胸糞。おばあちゃんはいいことしましたね