S県にある心霊スポット、廃ホテルSでの実体験

これは、私が小学生の時に体験した話です。

私達家族は心霊番組が大好きで、自分達でも心霊スポットに足を運ぶ程でした
特に母と私はよく地元S県の廃ホテルSに行っていました

その廃ホテルは殺人事件により客足が途絶え経営難となりオーナーが自殺したと言われている廃ホテルでしたが、若干霊感のある母親も大丈夫と言うので安心してホテルSの前を車の中から怖いもの見たさで見ていました

ある日、暇だからとスリルを求めて母とホテルSの前をドライブしに行った時の話です

ホテルSの前に着くと少し先の道でいつもは町に降りて行くのですがこの時は違いました

母は急に猛スピードで山を駆け上がったのです

私は怖くなりどうしたの？と聞きます
すると

「後ろを見ないで！！！」

それは凄く必死な形相で、私は怖くなり助手席で体を丸めて震えることしか出来ませんでした

「もう多分大丈夫」

母のその言葉に体を起こすと山の頂上まで来ていました

「何がいたの？」

「知らない方がいいよ、帰ろう」

そう言って何事も無かったかのように山を下っていきました

その時の母の状態があまりにも印象深く幼い記憶に深く刻まれているのですが、後からその事について聞いたところ覚えてないとはぐらかされてしまいました

今まで何度か心霊体験はしてきたのですが、振り返るとこの話が幼いながらに1番怖い体験だったのかなと思います

因みにですがそこの山はかなり事故が多いそうです
もしかしたら母が見たであろう何かに追われていて事故が起きているのではないかと私は思うのですが、真相は闇の中

また、懲りずにうちの母はその出来事の後何度かホテルSの前を通ったのですが、ある日車に乗せて来てしまったようで車が壊れてしまいました

やっぱり心霊スポットは行くものじゃないですね