不思議な「まさゆめ」
投稿者:Todo (1)
僕は夢の中で、匂いや音を聞いたり、味すらも感じることが出来ます。
そんな僕は時折、夢で見たことを現実に体験する、「まさゆめ」を見ることがあります。
これはそんな僕が体験した「まさゆめ」の中でも、かなり特殊なものです。
小学校に上がる前に見た夢です。
その夢はシンプルなもので、次の通りでした。
窓のある大きな部屋で、僕のほかにたくさんの人が座っていました。
窓からは桜の花が見えていて、変な匂いのする部屋でした。
大人の人が一人いて、何か話しているのを、部屋にいた全員が聞いていた。
そんな夢です。
時が経って、僕が高校生になったときです。
地元の中学からその高校に進学したのは僕一人で、周りに友達もいない高校をなぜ僕が選んでしまったのかは分かりません。
まだ新築のような匂いのする若い校舎でした。
知り合いもいなく、色々な不安を抱えていた高校一年の春
世界史の授業を受けている時に、それは起きました。
身体中に電撃が走ったような感覚に襲われ、思考が一気に過去に遡って一つの「記憶」を探り当てたのです。
小さい頃に夢で見た場所だ、と。
嗅ぎ慣れない新築の匂い、大きな教室、教鞭をとる壇上の先生、教室の窓から見える桜。
小さいころに夢で見た光景と全く同じ場所に居たのです。
何か意味がある、ここに来たのは間違いじゃなかった。
そう確信し、授業中に声を殺して泣いていたのを覚えています。
これが僕の体験した不思議な「まさゆめ」の話です。
アセトアルデヒドやな