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意味怖(意味がわかると怖い話)

Gardeniaさんによる意味怖(意味がわかると怖い話)にまつわる怖い話の投稿です

猫の呪い
短編 2026/04/15 21:31 148view

私の親友は、中学生の頃いじめのようなものを受けていました。
「のようなもの」とつけたのは、本人にはいじめられているという実感がなさそうだったからです。

いじめの内容も、教科書を隠すとか無視されるとか、そういった露骨なものではありませんでした。
例えば、組織票で親友を一番面倒な委員に仕立てようとしたり、親友の出席番号と日付が同じだったら先生が指すように仕向けたり、頻繁だけど地味で立証しにくい嫌がらせです。
親友には私を含めて仲のいい友人が数人いたので、孤立していなかったこともいじめと表現するか迷う理由です。

親友も最初は「あれわざとでしょ!むかつく~!」といった怒りのテンションでした。
でも、嫌がらせが繰り返されるとさすがにうんざりし始めたようで、彼女の家に遊びに行ったときはよく飼い猫にも愚痴を言っていました。

その愚痴は少しずつエスカレートしていき、やがては「あいつのこと消てきて」や「この爪で切り裂いちゃって」というような呪いの言葉に変化していきました。
私がいるときでも癖のように猫にお願いしていたので、日常的にやっていたようです。

そのころから、少しずつ親友は笑顔が減り、暗い顔を見せることが増え始めました。
私と友達でいじめっ子に抗議したり、抵抗したりしましたが、「わざとじゃないし」「証拠あるの?」と言われるとどうしようもなく、ただただ親友を励ましたり、学校外で遊んだり、別の方法で助けることしかできませんでした。

ところが、しばらくすると嫌がらせが減り始めました。
最初は偶然かな?と思ったのですが、毎日続いていた嫌がらせが何日も起きなくなりました。

それと同時期に、嫌がらせを扇動していた主犯のいじめっ子の様子がおかしくなりはじめます。
なにかと嫌味な視線を送ってきていたのに、親友や私たちの方を見ようともしなくなりました。
それどころか、キョロキョロと落ち着きがなく、急に机の下を覗いたり、カーテンの揺れに悲鳴をあげたりと明らかに挙動不審に。

そんなある日、トイレでいじめっ子グループが話している声を偶然聞きました。

声が……隙間から目…みられてる…

ガリガリ……音が…爪が……唸り声が…

断片的にそんな単語が聞こえてきました。いじめっ子の声です。
どうやら幻聴?幻覚?に悩まされているようです。

この話を親友にしたら、「うちの猫がやってくれてるのかな~!」と心底嬉しそうにしていました。
なにかしたのかと聞きましたが、「そんな霊能力ないって!天罰天罰!」と笑っており、本人にも特に変化はないので本当に何もしていなさそうです。
私はほっとしました。

元気を取り戻す親友とは対象に、いじめっ子の異常な行動は日に日にエスカレートしていきました。
急に頭をガシガシと両手で搔きむしったり、両耳に手を当てて「あーーー」と言い続けたり。
体育の授業中にバドミントンのラケットで床を叩きまくり始めたときは、数人の先生が駆けつけていました。

やがていじめっ子は休むことが増え、来ても何かしら変な行動をして保健室からの帰宅コースが定番に。
いじめっ子グループのメンバーは、言われるがままに協力していただけのようで、扇動者がいなくなると無害になりました。

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