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不思議体験

Okesaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

日付け
短編 2023/03/05 18:07 939view

母には両親と兄、そして妹がいるのですが、兄は59歳という若さで突然の病気によりこの世を去りました。

お葬式や火葬などをすべて終え、納骨を済ませたのですが、自分の息子の死に父、私にとって祖父は相当なショックを受けておりました。

「わしより先に逝ってしまうなんてな…」と悲しそうに墓石に刻まれた息子の名前を撫でておりました。

それを見ていた叔母が何かに気付き「あれ、これ見て」
と墓石に刻まれた名前を指差しました。

叔父の前にはすでに亡くなっている名前が2名並んでいたのですが、「ほら見て。おじいちゃんとおばあちゃん。そしてお兄ちゃん、3人共亡くなった日一緒だ」

亡くなった月は違えども全員日付けは同じでした。

凄い偶然だね!と少しだけ盛り上がりそこで話は終わりました。

それから数年後、祖父はがんで亡くなりました。

私は日付けが一緒だった事は覚えていたのですが、何日かまでは覚えておらず、お葬式の際など何となく気になってはいたものの“お墓参りの時に確認してみよう”と特に口には出しませんでした。

そしてお墓参りの際、どうやら叔母もあの時に盛り上がっていたことを覚えていた様で「お兄ちゃん亡くなった時ここで日付けが皆一緒だって話してたよね。お父さんせっかちな人だったからさ」と言うので見るとそこには前に並ぶ3人より、1日早い日付けで刻まれておりました。

「何も死ぬのも急がなくていいのにね」「お父さんらしいな」と思わず皆で泣き笑いをしてしまいました。
私もいつどうやって死ぬのか分かりませんが、もしかしたら日付けはこの日だったりするのかな?と思うような出来事でした。

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関連タグ: #墓#石#葬式
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