4階

私の勤めている病院で、看護師さんから聞いた話です。

うちの病院は古くからあり、増築を繰り返しているような病院です。地域医療に関する病院であるため入院のほとんどが高齢者です。
病態にせん妄というものがありまして、手術や薬などの影響で患者様が幻覚を見てしまうというものです。看護師さんから聞く怖い話というのは心霊的なものではなく、大半がそのような、患者さんの奇行によるものでした。
例えば、夜中に四つん這いになっている人影があり、それが近づいてきたら実は〇〇号室のおじいちゃんだった。なんて感じですね。正直夜中にそんなものに遭遇したらおじいちゃんでも確かに怖いなと笑

そんな、笑えるような怖い話の中で、ひとつだけ本当にゾッとした話があったのを覚えています。その話とは、とある病棟の4階のとある部屋での話です。多くの人が入院しては退院し、入れ替わっていきます。病院という性質上クレームも多く様々なものがあります。
しかしそのとある病室、そこに入院した患者様からは決まって同じような内容のクレームがあるそうです。その内容は、、「窓のところに女の子がいてずっとこっちをのぞいてるからなんとかしてくれ」というものです。
もちろん、窓のところに立てるスペースはないのですが、、。