窓に張り付いた手形
投稿者:吉良 (1)
短編
2022/04/18
21:23
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私の祖母が実際に体験した話です。
祖母は九州にある平屋にて祖父と同居。
子は7人。長男を除き、皆、家庭を築き別々に生活。
長男は仕事をせず、祖母に無心してはギャンブル生活。
遂にそれを咎められ消息が途絶える。
祖母は当時92歳。昔気質で九州男児の祖父と暮らしていた事からか、年齢を感じさせないパワフルさがあり、よく動きよく働く活発な方でした。
ある夏の朝、祖母から母に電話がありました。
普段、電話をしてこない祖母からの電話。
電話に出た母も驚き、話を聞く事に。
最初驚き、大きかった声が徐々に小さくなり、また大きな声に変りました。
長時間話し込んだ後、渋々電話を切りました。
私も内容を聞き、私は驚き耳を疑いました。
祖母の就寝中、見知らぬ女性が部屋に入り込み首を絞められた。
という内容。
祖母の部屋は窓1枚で外と出入り出来る状態。
とはいえ、施錠は間違いなくして朝目覚めた時にも施錠されている状態との事でした。
母は慌てて九州に住む姉に連絡して、様子を見に行ってもらうと窓には、薄く白い手形が数か所に付着。
祖母の首には赤い手跡が。
その女性は「泣きながら(長男の名を呼び)お金を返して、そのせいで」と繰り返していたようでした。
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