震災時に自衛隊だった同期の体験談
投稿者:九 (1)
10年近く前の話。
当時私は高校を卒業した後に上京してとある建設会社に就職することになりました。
その会社では新入社員は毎年決まって職人や管理施工者になるために資格を取得できる研修訓練所に2ヶ月間詰め込まれます。
ここではそれぞれの社員に個別の部屋を分け与えられ、日中は資格に向けて授業や実技講習を受ける日々を繰り返して過ごしていました。
この研修訓練所は富士市にあり研修所の周りは田舎で何もなく常に霧がかかってるような立地で少し不気味な雰囲気は漂っていましたが私はそこまで気にすることなくいつも通り訓練に没頭しておりました。
そしてある夜、私の部屋で怖い話大会でもやらないかと新入社員に呼びかけ行うことになりました。特に遊びに行く場所もないのでこんなことでしか自由な夜の時間を潰す方法はありません。
社員を8名ほど狭い自室にて集め部屋を暗くした状態で話を始めることに。
まずは誰から話そうかとなり、まず我こそはと1人の同期が名乗り上げました。この方をNとします。
Nはこの建設会社に入る前、つまりは前職で自衛隊をやっていたとのこと。昔、東日本大震災の現場にも出動していたという中でそれにまつわる怖い話をしてくれました。
当時東日本大震災中、夜中に突然一本の電話が社用携帯に入ったという。避難所の女性から「今避難所に緊急待機しているので助けにきてください!」といった今にも緊迫したSOSの電話だったという。
Nは出動命令を出し、数名の自衛隊と共に現地に赴いたという。ただそこには誰も姿もなく、誰からの何の悪戯なのかと思ったらしい、という怖いながらもどこか不思議な体験話をしてくれた。
じゃあ次は誰が話そうかとなった時に、Nの社用携帯がピロンと音を鳴らし一瞬光った。そして先ほどの話してくれたNが「ちょっと待って、、、」と不安げな声で呼びかけた。
私も何、?早く次の話聞きたいんだからさ〜と急かすようにNの発言を迫った。
N「これ誰が送った?」
そういうとNが携帯画面を我々の前に見せてきたのだがそこにはメール文が書かれていて一言
「こ こ に い る よ」
とだけ書かれたメール文を見せられた。
我々は一瞬にして軽くパニックになった。
私も、え?なんで誰が送った?この空間は終始暗闇だから誰かが送るにしてもケータイの画面が光って文字を打つことになるから無理だよな、??など脳裏をよぎったらパニックになった。
Nは「誰だよ!!俺のこと馬鹿にしてるのか!気分悪いイタズラするなよ!」と怒っている。
ただこの場に誰も関与していないのでひたすら意味不明な現象だった。
送られてきてるメアドもそこにいるメンバーの誰のものでもないことも確認とれた。
僕は薄々勘づいてきたが、おそらく話の中に出てきた避難所の女性で津波などでお亡くなりになった方がNに憑いてきてるんだと思った。
数年前の話なのにこんな現象がおきるなんて、Nに憑いてきてるのか、この話をしたことで女性の霊が今だ気づいて欲しさにこのようなアクションをとってきたのだろうと。
その日は即解散となり間にもなく終わった。
いまだにあの体験だけは忘れられないしいまだに真相不明な現象だ。
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