東日本大震災の時の不思議な実体験「訪ねてきた同僚」
投稿者:J (1)
私は恐る恐るフロントに行きました。
そこには亡くなった筈のMさんが立っていたのです。
ホテルの制服をしっかりと着ており、汚れ一つありません。
私は不思議と恐怖心が和らぎ、逆にMさんに出会えた安堵で涙を流していました。
Mさんは薄い笑顔を浮かべて「みんなは無事? Hさんはどうなった?」と小さな声で訪ねてきます。「Hさんは、無事に避難されて近くの避難所で生活されています」と、そんな普段通りの会話が続きます。
ふと、私は思ったことを自然と質問していました。
「Mさん、亡くなったんですよね?」
Mさんは、少し驚いた表情をしましたが、すぐにいつもの薄い笑顔になり答えました。
「まあ、そうなんだけどね。なんか、いっぱい人が亡くなったからさ、ちょっと待機時間があるみたいなんだよね。だから、様子見に来た。○○くん、やっぱり来てくれたんだね」
ごく自然に会話していることの異様さを感じましたが、私は「そうだったんですね。待機時間っていうのは?」と再び訪ねていました。
すると、Mさんはホテルの表、暗闇の方を向いて言いました。
「わかる?いっぱいでしょ、人が」
私は暗闇に視線を移しましたが、何も見えませんでした。
「見えないか」というような少し寂し気な表情をしたMさんは、ロッカーにある家族写真をある場所に備えて欲しいとお願いをしてきました。
私が「分かりました」と了承すると、Mさんは弱々しい笑顔を浮かべてホテルの表の暗闇に消えていきました。
翌朝、私はMさんに言われた通り、ロッカーから家族写真を見つけ、まだ、小さな波が行ったり来たりしている船着き場に備えました。
町は壊滅的で、自分よりはるか頭上の建物に漁船が突き刺さる形であるなど、出歩くにも危険がありましたが、これで少しでもMさんに安らぎが訪れればと思い行動しました。
ご冥福をお祈りいたします。
凄い話…
確か阪神大震災の時に現れた幽霊も順番待ちの時に友人の元を訪れたという怪談がありますね
多くの方が亡くなる時はこういったことが本当にあるのかもしれないです
凄いです、あの世の世界がイメージとして浮かんできました。
皆自分が死んだと分かった上の行動なら、待機時間と言うのはあの世の門を潜るまでの時間と考えていいのかしら?
その間に自分の体がまだ機能できる状態なら戻れるんじゃないかしら?
亡くなると辛いけど、そういったことが実際に有るのなら、少しは安心します。
阿弥陀様、M.さんに冥福をお祈り致します。🙏
怖いというより寂しい話やけどなんか鳥肌立ったしほんまの話なんやろな
先輩、助かって生存者に居ると良かったですね。でも、旅立つ前に会えて感じる事が出来て良かったです。責任感をもって人助けが出来た事、あなたに状況や話が出来た事は本当によかったと感じさせられます。というよりホッコリしました。素晴らしい先輩に出会えて良かったですね。どうか大切な思い出に…。一人でも多く先輩の御冥福を祈る気持ちが増えて欲しい、と思います。
待機時間ってある方や無い方もいる様な気がしますが?多くの人は有る様な感じがします。でも教科書のように教えられるものでもなく…ありがたい話が聞けて感謝しました。
ご冥福をお祈りいたします
物悲しい心に迫るお話でした。
筆者の優しさに旨が熱くなります。
震災から数えて、まだ日も浅い時の邂逅。Mさん、さぞ無念だったことでしょう。
Mさんの家族写真を、望む場所に手向けることができて良かったですね。
そこは、生前、Mさんが好きだった場所かもしれません。
寄せくる波にどんな思いを馳せて過ごされていたのでしょう。
お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。
この震災では普通に亡くなられた方が枕元に立ったりしたそうです。震災後すぐのことですが…
そうだよね。一瞬で何千何万の命が奪われたら、流石に。21世紀にもなって天災でこんなに人が亡くなるなんて、亡くなった方々も想像だにしなかった筈。あらためてご冥福をお祈りします。
少し寂しいです 僕の生まれる3か月前でした。
涙が溢れて止まりませんでした。
沢山の人が亡くなられた事実が待機時間だったのではないかと思い知らされる会話でした。
あっそう(゜Д゜)。
こういうことほんまにあるんやな( ´∀`)。
御本尊様にご冥福お祈り申し上げます( ´∀`)。
こわ!
この話怖いですね
御本尊様にご冥福お祈り申し上げます…