死にたがっていた私に訪れた転機
投稿者:デジャ子 (1)
これは、私が高校3年生の時の話です。
私はその頃、千葉県のある調整区域に住んでいました。周りは畑や果樹園ばかりです。私は地元の高校へ進学し、自宅から4キロの距離を自転車で通学をしていました。
3年生になったばかりの私の心は、暗闇の中にいました。小学6年の時、父が交通事故で亡くなりました。母は悲しみ過ぎて心が少し病んでしまい,元々病弱でもあったので、兄妹で支えながら、兄が働き、私もアルバイトで学費を賄いながら生活していました。この頃の家の中は時が止まったようになっていて、私は親の愛情を失い、将来が見えない不安から、いつしか「死にたい」と思うようになりました。
その日は雨が降っていました。当時は傘を差して自転車に乗っても違反ではなかったので、私は傘を差しながら自転車に乗って家に向かいました。畑と果樹園の間の道は下り坂で、途中に鋭角になっている十字路がありました。その道を下っていくと、十字路の左側から1台の白い乗用車が走ってきました。私は右手に傘を持っていたので、左手でブレーキをかけましたが、握力が弱く自転車は止まりません。進むその先には、衝突するタイミングで車が来ます。止まらずに十字路に入った瞬間「死にたくない」と強く思いました。そして、車とぶつかる瞬間、グイっと急に体が反対側へ引っ張られました。
通過した車が停まり、運転手が降りて私を見ました。私は車にぶつかることなく、鋭角な十字路を曲がり、自分自身も茫然としながら自転車に乗っていました。どう考えても自分で曲がれる角度ではなかったんです。スペースも狭かったんです。両手両足が震えていました。運転手は私の無事を確認すると、車に乗り込み去っていきました。
あの引っ張られた感覚がなんだったのか、今も不思議でなりません。でも多分、父が死にたがっていた私に、生きるようにと励ましてくれたのだと思うようになりました。この事が転機となり、私は前向きに考えられるようになりました。また、母も時間とともに元気になっていきました。
よくわからない状況だけど雨でタイヤ滑ってスピンしたのかな?
引っ張られたのが、後ろなのか左右なのか?