振り向いたら、先生でした。
「最近、植物の世話してる?」
って聞かれました。
してませんって言いました。
そしたら、少し残念そうな顔をして、
「枯らすと、増えないから」
って言いました。
そのあと、
「気をつけて帰ってね」
って、普通に言いました。
家に帰ってから、
教科書を開いたら、
私が読んだページの余白に、
小さく丸が描いてありました。
鉛筆の跡です。
消しても、
消しても、
うっすら残ります。
先生が、いつ描いたのか、
分かりません。
でも、今日、
クラスの人数を数えたら、
一人、多い気がしました。
名前はあります。
出席番号もあります。
でも、その子のこと、
誰も話題にしません。
先生だけは、
ちゃんと名前を呼びます。
呼ばれるとき、
その子の席のあたり、
少しだけ、空気が重くなります。
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