曲がり角の猫鳴き
投稿者:王 風呂 (2)
短編
2023/12/20
14:48
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「おばあちゃん?何してるの?」
返事はなかった。
「おばあちゃん?」
返事はなかった。
まるで時間が静止しているように静かになった。
「お….おばあちゃん、ネズミはもういないよ….早く戻——」
私が少し怖さを感じ始めて、もう一度おばあちゃんに呼びかけたとたんに。
「もう大丈夫だ、家に帰ろう。」
….
「もう大丈夫だ、家に帰ろう!」
…
曲がり角からおばあちゃんの断続的な声が聞こえてきて、私はその場に呆然と立ち尽くした。
——おばあちゃんの声、本当にこんな感じだったか?
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