馬とおじいさん

これは千葉県に住む知人から聞いた話です。

朝の5時頃、仕事現場へ向かうためその知人の方と社員さん合わせて4人で車に乗り、ある農道を走っていたときのことです。

まだ朝日も登りきっていない白やんだ道を走っていると、前方に馬を連れて歩いているおじいさんが見えてきたそうです。

おじいさんはいわゆる農家さんといった格好で、馬も馬と聞いてパッと思い浮かぶあの茶色い馬です。

馬なんて珍しいなあと思ったそうですが、場所も農道ですしありえなくはないかあなんてみんなで話しながら横を走り抜けてバックミラーで確認すると誰もいないんです。

人も、馬も。

慌てて他の人に声をかけて確認するもやはり誰も何もなく、ただ農道が伸びているだけ。

すぐに引き返し見かけた場所で車を降りて辺りを確認すると、そこはちょうど遺跡か何かの採掘現場になっていたそうです。

農道から少し離れると崖のようになっており、下にはブルーシートがかけられていたそうですがそれが何かまでは確認できなかったそうです。

あまりにもハッキリと、そして４人全員が見えたため怖いというよりは不思議な気持ちになったそうです。