猫にまつわる不思議な話
投稿者:ベイmin (1)
私の実家はとても古い「旅館」を営んでいました。すでに旅館は廃業して数年前に解体しました。
私達家族は旅館から離れた所に家を建てて住んでいまして、廃業した当時旅館には祖父母が家代わりにして住んでいました。
築年数も相当な建物でいい加減老朽化や雨漏りの限界が来ましたので私が生まれる前からの私達家族の中心的存在の旅館を解体する事になりました。
解体の前に親族で旅館に集まりそれぞれ必要な物や持ち帰りたい物また処分してお金に換える物などを整理する事になり1月ほどかけて少しずつ整理を行いました。
ある日家族で夕飯を食べているときに「そういえば祖母が飼っていた猫はどうしたんだろう」との話題になりました。
「祖母が飼っていた猫」と私は不思議に思いました。猫なんて飼ってたっけと。私の記憶になかったのです。しかし家族みんなはシッカリと覚えています。
旅館の目の前には湖があり野良猫でも旅館に住み着いてその野良猫を祖母が可愛がっていたそうなのですが私は記憶がありませんでした。
旅館の解体が始まり業者の方々が足場で旅館を取り囲み木造建築の古い旅館は少しづつ少しづう解体されていきました。
そんなある日また夕食の時に解体業者さんから聞いた話を母が言いだしました。
解体業者さんが屋根裏の解体をしていたら屋根裏から10匹以上の猫が飛び出して来たそうです。
「古くなった旅館には猫が住み着いていたらしいよ」と
私はこの話を聞いた時にハッと思い出しました。確かに祖母が膝に上に猫を抱えていたことがあった。
確かに祖父母に会いに行ったときに旅館の廊下を歩いている猫がいた事を思い出しました。
旅館に住み着いた猫たちが我が家の旅館の最後のお客さんだったのかなと思いました。
旅館にとっては猫は福を呼ぶ招き猫です。そんな猫たちが住み着く旅館だったんだと勝手に感動してしまいました。
それにしてもなぜ祖母が猫を飼っていたことを忘れていたのか不思議です。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。