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不思議体験

粉チーズさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

おばあちゃんからのメッセージ
短編 2021/12/31 10:52 971view

私には祖母がいました。
母は仕事一筋だったので、小さい頃から祖母と過ごしてたんです。
どこに行くのにも祖母。病院に行くのも祖母。
だから、おばあちゃんが好きで好きで、たまりませんでした。

私も社会人になり、一人暮らしをしてる時も、実家にたまに帰るのは、おばあちゃんに会いに行く感じでした。

そんな私も結婚して中々、おばあちゃんと会う機会もなかったのですが、地元だったので暇を見つけて話相手にと、実家には顔を出してたんですが、やはり高齢になり、別に介護とかはなかったのですが、ちょっと体調を崩し、入院をすることになりました。

入院したのを、きっかけに、少しだけボケたのかなと思う場面もあったのですが、私のことは、はっきり分かるし退院してからも元気でいるんですが、やはり時々、体調を崩し入院退院を繰り返して、最後に入院したときには、ほとんど意識も、朦朧としてる日々が続きました。

3日寝て3日起きてる感じでした。起きてるときは意識はあるんですが、訳のわからない事を口走ったりしてました。
でも私の事は忘れてなくて、私がお見舞いに行くと

「来てくれたの、ありがとう」なんて、言われました。

そんな祖母も、そろそろ危ないかも!と母親から連絡がありました。

私は、すぐ行くよ!と行ったんですが母親は、いますぐ亡くなるとかではないから今日は大丈夫だから!と言われました。
私は、いつ呼ばれるかわからないので、それなりの覚悟と、亡くなったら忙しくなるし、母親とも交代しなければないので、その日は、病院に行かないで、しっかり睡眠をとりました。
そして次の日に病院に行くつもりでした。

朝になり母親から電話がきて、ちょっと危ないけど、いますぐではないみたいだから(医師から)と言われたみたいで、母親からは、仕事終わってからでいいよと!言われました。

私はパートだったので朝に仕事に行っても午後の早めには帰るので、とりあえず仕事に行こうと思ったのですが、なんか仕事ではなく病院に行きたい気持ちだったんです。

仕事に行ってる最中に亡くなったら!とか、生きてるうち、顔を見たい!とか色々な気持ちがあったんです。仕事を休めば同僚に迷惑かかるし!とか悩んだんです。

でも、どうしても病院に行きたくて仕事は休みにして、朝から病院に行きました。

病院には母親と親戚のおばさんが付き添いをしてました。

祖母は酸素マスクをしてますが、もう完璧に意識がなく、寝てる感じでした。
母親は、こんな状態がずーと続いてるから、亡くなるのは時間の問題かなと言ってたんです。

そして母親は親戚のおばさんを寝てないので家に帰って休んでください!と私と交代をしたんです。
私と母親は祖母の状態を見てましたが、私が来てから、30分もしないうちに呼吸が小さくなり数値も落ちていきました。

私は、そろそろかなと思いました。
そのとき、祖母は一粒の涙が流れました。よく人が亡くなる前は涙が出ると聞いたことがあります。

それから何分後かに心臓が止まり0の数値になる瞬間に医師と看護師がきました。
ナースステーションでわかるんでしょうか。
それでご臨終でした。

私は仕事に行ってたら死に目に会えなかった!仕事休んで正解だった!おばあちゃんが私にメッセージをくれたんだと思いました。

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