ある男性が、山道をドライブ中に道に迷ってしまいました。
携帯の電波も届かず、途方に暮れていると、一軒の古びた民家を見つけました。
「すみません、道を教えていただけませんか?」
声をかけると、中から上品そうな老婆が出てきて、親切に道を教えてくれました。
別れ際、老婆は「これ、つまらないものですが」と、丁寧に包装された小さなお弁当を手渡してくれました。
男性は感謝して車を走らせましたが、少し進んだところで「見知らぬ人からもらった食べ物は危ないかも」と不安になり、中身を確認することにしました。
包みを開け、重箱の蓋を取ると、そこには「白飯」がぎっしりと詰まっていました。
しかし、よく見るとご飯の真ん中に、何か赤いものが埋まっています。
「梅干しかな?」
そう思って箸で掘り返してみると、それは梅干しではなく、「真っ赤な口紅がついた、切り取られた人間の指」でした。
恐怖でパニックになった男性は、慌てて車をUターンさせ、警察に通報するために元いた場所へ戻ろうとしました。しかし、どれだけ走っても、さっきの老婆の家は見当たりません。
ようやく見つけたのは、家があったはずの場所にポツンと立つ、古びたお墓でした。
そこには、さっきの老婆によく似た遺影が飾られており、その隣には最近亡くなったと思われる、「指が一本欠けた若い女性」の写真が添えられていたそうです。
老婆は、自分と一緒に逝かせる「お供え物」を探していたのかもしれません。
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