神隠し?
投稿者:ゼン (4)
知り合いの女性から聞いた話し。
今から20年以上前のこと。親戚家族が集まって山の中のキャンプ場の河原でBBQをすることになりました。
季節が春というのと、5歳の小さな女の子がいるので川には入らないことにして河原でBBQを楽しんでいましたが、5歳といえば遊びたい盛り。目を離すと危ないので必ず大人が1人常に付きっきりで見ることにしていました。
ところが一瞬目を離した隙に、というより視界から外れたほんの数秒にその女の子が居なくなってしまいました。
迷子?もしかして流された?と全員パニックでとりあえず手分けして探すことしました。
しばらくすると上流側にあるキャンプ場の管理棟に助けを求めに行った親戚の夫婦から「見つけたぞ」と呼ばれました。
家族がBBQしていた所は浅く流れが穏やかですが少し上流に登ると川は大きく曲がり、それより上流は簡単な急流下りが楽しめる程度に流れが強い場所があります。
女の子はその急流ゾーンの岸から5〜6メートル離れた川の真ん中に突き出た大岩の上でわんわん泣いていました。
全員「どうやってそんなところに?」って感じでしたが、キャンプ場の管理人さんに頼んでレジャー用のゴムボートを出してもらい女の子を助けてもらいました。
後で聞いた話ですが、不思議なことに管理人さんが大岩にたどり着いて救命胴衣を着せようとしたとき女の子は服はおろか髪の毛から靴の先に至るまで全く濡れてなかったそうです。
無事助かりましたが問題はどうやって濡れもせず川の真ん中の大岩に行ったかです。女の子が泳げる流れではないし、そもそも川で溺れたならBBQしていた所から下流に流されるはずです。
不審者が小舟を使っていたずらで女の子を大岩まで運んだかと思いましたが、管理人さん曰く近くにそんな小舟はなく、カヌーなどの舟を持ち込もうとしても駐車場から河原までは管理棟のある道を通らねばならず、もし小舟なんか運んでいたら目立つのですぐにわかるそうです。
残る可能性としては女の子を抱えて岸から大岩まで飛び移る方法ですが、両岸からもどうやっても人間が飛び移れる距離ではないのです。
女の子が落ち着くのを待って、どうやって大岩まで行ったのか聞いてみましたが、女の子は急に周りが真っ暗になって誰もいなくなり、怖くなって走り回って気づいたら大岩にいて動けなくなっていたとのこと。
今この女の子は成人してますが、この時のことは何も覚えていないそうです。
鷲が連れ去ったんかな?
構成も掴みやすくて文章も読みやすくて、
懐かしさ感じる正統派の怖い話でやりすぎない感じが、現実味帯びていてヒヤッとしました。
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