亡くなった先輩が残してくれたもの
投稿者:石榴 (2)
今から20年前のことです。
会社の先輩が出社途中で倒れ、病院に緊急搬送されました。
病院に着いたときにはすでに意識不明の重体。
検査の結果、原因はくも膜下出血で、
医師の話では、治る見込みはなく、
あと何日持つかという段階とのことでした。
知らせを聞き、ショックのあまり呆然とする同僚たち。
私もその状況をすぐには理解できませんでした。
そして、先輩が入院してから2週間後のこと。
いつものように職場で仕事をしていると、
何の前触れもなく突然、
先輩の席の真上にある蛍光灯が点滅し出しました。
「蛍光灯が切れることなんてめったにないのに。珍しいな。」
そう思って、交換のため総務に電話しようとしたときです。
今度は突然、外線の電話が鳴りました。
電話に出ると、先輩のお母様。
1時間前に先輩が亡くなった、という知らせでした。
私を含め、皆覚悟はしていたので、
取り乱す人は誰もいませんでした。
ただ、その代わりに、そのとき、
そこにいた誰もが同じことを思いました。
「あれ先輩だったんだ。。。」
「蛍光灯が点滅したの、俺ここにいるんだよーって教えてくれたんだ。。。」
と。
そして、もう一つ。
蛍光灯だけなら、単なる偶然と言われても
仕方がないかもしれませんが、
もう一つあったんです。驚くことが。。。
実は、先輩と一緒に対応していたお客様で、
3ヶ月近くも解決せずにいたトラブルがあったんです。
八方塞がりでなすすべなし。
そう思っていたトラブルだったんですが、
先輩の訃報を聞いたその瞬間に、
解決策がパッと頭に思い浮かんだんです。
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