墓じまいでの体験

私は墓石を販売している会社の社員です。

最近は新たに墓を建てるお客様より、古くなった墓を処分して納骨堂などの新しい施設を求められる方が多くなりました。

先日も墓じまいの依頼を受け、撤去工事の前に納骨室より遺骨を取り出す作業を行いました。

古い墓から取り出した骨壺の中には長年の結露などによってたっぷり水が溜まっている事が多いものですから、蓋を少しずらして排水する事が良くあります。

一緒に作業していた同僚がその作業中に骨壺の蓋を落としてしまい割ってしまいました。

お客様にはお詫びしてすぐに新しい骨壺に入れ替えて作業を進めましたが、次の日から同僚の体調不良が続き会社を１０日間休みました。

その後、出勤してきた同僚に様子を聞くと、体がだるくて何もやる気がでない、まるで鬱の様な状況だったそうです。

昨日から回復してきたとの事でした。

昨日はあの墓じまいのお客様が新しい納骨堂に納骨されお寺の住職にお経をあげてもらった日です。

わたしは普段神秘的なことや迷信に惑わされる事はありませんが今回の事はかなり不気味でこの仕事にいささか不安を感じました。

くれぐれも不手際の無い様これから謹んで仕事を行っていきたいと心から思う出来事でした。