レッド・ブーツ
投稿者:印税 (1)
短編
2021/12/15
17:15
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思い出したぞ、私はそれのひとつを見たんだ。
確か、赤いブーツをはいた女が和室の天井からぶら下がっているような写真だ。
きっと何らかの加工写真だろうと笑ったんだ。
なんだ、もしかして・・・・・・あれは「本物」か。
わけがわからない。
ニチニチニチニチニチ・・・・・・。
ニチニチニチニチニチ・・・・・・。
ニチニチニチニチニチ・・・・・・。
だんだんとその音が近づいてきた。
私の目の前に赤いブーツが現れて、アンモニア臭が鼻をついた。
「うわああ!」
私は叫んだ。
叫んで、思いきりうねりながら1ミリでもその赤いブーツから離れようとした。
痛い、とても痛い・・・・・・あたりまえだ。
なぜなら、地面は砂利なのだ。
真っ赤に染まった砂利だ。
私は「うう」と呻きながら地面を這いつくばった。
すると、「ずいん!」と右足に激痛が走った。
「うぎゃあああああああああ!」
右足が何かに固定されていた。ぎゃあぎゃあ叫びながらうねった。
その瞬間に見える、右足には、包丁が突き刺さっているように見えた。
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