それは、自分がまだ中学生くらいの頃の話になります。
住んでいた場所はどちらかと言うと田舎で
家の前に住宅は無く、
しかし、畑と言うわけでもなかったようで、
ただ、背の低い植物がぽつりぽつりと植えられていました。
2階にあった私の部屋からはその景色が一望できたのですが、
その景色がある夜中、一変して見えたのです。
四畳半の部屋を縦続きにしたような部屋の作り。
窓はその畑のような景色が見える一方向だけにあり、
私はその部屋へベッドを置き寝起きしていました。
そして、面倒くさがりの私は、その窓に取りつけられていた雨戸を閉めることなく、
また、2階だったということもあり、外から見える心配もなかったため、
カーテンすら引くことはありませんでした。
街灯もない真っ暗闇の外。
もちろん幹線道路などあるわけも無く、かろうじて舗装された私道があるだけの場所は
音も無音です。
季節は恐らく夏だったのでしょう。
夜中まで布団の中でうだうだと寝るわけでも無く、色んなことを思い出しながら、
ただ時間が過ぎる中にいた私は、
「幽霊って見たことある?」
という、その日にした友達同士の話を思い出していました。
丁度人生何度目かのオカルトブームで学校ではそういった話で
盛り上がりを見せていた中で、
「霊がこの世を行き来する時間って、厳密には午前2時13分から14分頃らしいよ。」
という言葉を思い出したのです。
そして、今正にその時間。
じっと窓の外を見ていた私は飛んでもない超常現象を見てしまったのです。
丁度目線の先からカーテンを開く様にゆっくりと明るくなる外。
部屋の電気や街灯などの明かりではなく、
完全に昼間の陽の明るさ。
























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