骨を見せる友達
投稿者:駿 (5)
短編
2022/02/12
06:41
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小学6年生のころの、割としっかりとした記憶です。
男ばかりで、公園で遊んでいました。一人が高い遊具から飛び降りた後に、動かなくなりました。落ちていたビンが割れて、足の底に刺さっていました。
あまりにも深く刺さっていたので、自分では抜けないようでした。遊んでいた全員が集まり、その中の誰かが、力を込めて抜きました。
「ブシュ」と血が吹き出して、その後もドクドクと流れ出ていました。
数人が大人を呼びに行きました。誰かが来てくれるまで、少なくとも10分ほどはかかりそうでした。
ケガをした友人は、足を押さえていましたが、その部分を見たりもしていました。
しばらくすると、ケガをした友人が、傷を開いて中を見始めました。「やめとけ」と皆が言うと、一度は止めましたが、また今度はより広く開いて見ていました。
「ほら、骨が見える。白いよ」と言って、皆の方へ足を向けました。
その時、私は確かに見たと思います。直径1センチほどの、白い筒のようなものが肉の隙間から見えていました。その頃には、あまり痛みを感じていないようでした。
数分間、皆でいろんな角度からその白い筒を見ていました。骨だったのではないかと今でも思います。血が流れていた記憶はありません。
平気な顔をして骨を見せてくる友達は今思い出しても恐ろしいです。
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