奇妙な遊び「お墓掃除」
投稿者:mro (2)
お墓にまつわる怖い話って多いですよね。
全国共通なのかは分かりませんが、私の地元では「夜の墓には火の玉が飛んでいる」とか「お墓で転ぶと幽霊が憑く」とかまことしやかにささやかれております。
私が小学4年生の時。私は小学校一年生のときからいつも同い年のAちゃんとBちゃんと一緒に遊んでいました。4年生になってもそれは変わりません。
ただ、奇妙な遊びが私たちのあいだで流行り始めたのです。「お墓掃除」です。その名の通り墓石をたわしや水で掃除するものです。最初この遊びを始めていたのはAちゃんとBちゃんだったと思います。私は二人に乗っかる形でこの遊びに加わりました。
当時、「何故こんな遊びをするのだろう。お墓で遊ぶなんて天罰があたるのではないか」と疑問と不安がない交ぜになった状態でした。今でも何故二人があんな遊びを始めたのか分かりません。
ある日Aちゃんの家の墓石を掃除していました。いつも通りとりとめもない話をしながら、やかんに水を用意し、たわしでAちゃんの家の墓石をこすっては流しこすっては流しと作業しておりました。気の済むまで掃除が終わったので私たちは帰ることにしました。
さて帰ろうかと出口に向かい始めたそのとき、一番前を歩いていたAちゃんがお墓で転んだのです。私は「あっ!」と思いました。Aちゃんに幽霊が取憑く、どうしようと思うも他の二人は意に介さない様子で歩いて行きました。
どうやら私だけがその噂を信じていたみたいです。しかし、次の日また次の日とAちゃんは体調を崩してしまいました。Aちゃんのお母さんに話を聞くと原因不明の発熱が続いているとか。
やっと元気になったと思ってもすぐにまた体調を崩してしまうの繰り返しでした。元からAちゃんは三人の中で一番丈夫な子で皆勤賞は当たり前でした。しばらくすると完治したようでまた一緒に遊び始めましたが、お墓で遊ぶことはしませんでした。あのときAちゃんに何があったのでしょう。今でも分かりません。
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