汚いままの風呂の秘密
投稿者:臣 (4)
今から5年前。地方で事務職をしていた私は、転勤で大阪にやってきました。
ああ、憧れの都会暮らし!というワクワク感がこみ上げるのと同時に不安がありました。それは生活拠点を探さないといけないこと。
わが社には社宅などという気の利いた福利厚生がなかったので、自分で住まいを選ばなければいけませんでした。
安月給の自分にとってはとにかく家賃が安いところを探すという選択肢しかありません。転勤までの間で見つけなければいけなかったので、インターネットで急いで探しました。
すると築45年、2DKの物件がなんと、43000円でありました。
おおっ!神様、仏様と感謝の思いを胸に不動産屋に電話。すぐに見学をさせていただき、心のどこかで「事故物件ではありませんように・・・」と祈りつつも即決で契約を済ませました。
部屋は築年数の割にはキレイにリフォーム済みで快適な一人暮らしができるものでした。
しかし、風呂が何故か汚いまま。管理会社にキレイにしてもらうように言ったのですが何故かはぐらかされるばかり。
不審に思った私は貸主の方に直接電話して直談判してやろうと思いました。すると管理会社が何故か止めてくるのです。
本当に事故物件だったのかな?とも思いましたが、結局シャワーだけで生活する日々となりました。
そんな感じで新生活が始まり3カ月が経ったある日、友人が私を訪ねてきました。彼は高校時代からの友人です。彼と酒を少し飲みながら談話して楽しい時間を過ごしていました。
しかし、時間が過ぎると彼は面白いことを言い出しました。
「なあ、今、この部屋に彼女さんと住んでるの?」
はて、自分は地方から来たばかりで彼女などいないし、こいつは酒でも飲んで俺をからかっているのかなと思い、「なんで?」と聞き返しました。
すると彼は「だって、今風呂場に女性が入っていったぜ?」というのです。
まさかと思い、慌てて風呂場に向かいました。案の定、誰もいてません。からかわれたんだと思い、彼に言葉をかけようとした瞬間、足元に50cmくらいある髪の毛が数本落ちていることに気づきました。自分も友人もはかなりの短髪・・・。
さすがに不気味になったので翌日不動産屋に問い合わせたところ、過去に風呂場で女性が自殺したのだと白状しました。立派な事故物件だったわけです。
それから入居してもすぐに出ていかれるということで、家賃も下げて賃貸に出していたとのことでした。やはり、いわくつきの事故物件には本当に出るんですね・・。
彼女さんっていつから普及しだしたんだろね?
数年前風呂の大きな賃貸探してたら駅前の築浅なのに相場の半額物件があって、怪しいなあと思い、テルったらヒットしてたよ。