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心霊

岩さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

ホテルで起きた不思議な体験
短編 2020/12/30 08:46 1,937view

私は、今まで心霊原現象や幽霊などは全く信用していませんでした。なぜならそのような事には一度も遭遇したことがなかったからです。
この話は私が生まれて初めて遭遇した不思議な出来事です。
当時、私は東京の会社に勤務しており、年に数回得意先のある鹿児島に出張していまして、その宿泊したホテルで起きた出来事です。

その日は日中数件の得意先との商談を終えて、宿泊するホテルでチェックインを済ませて部屋に入りますと、何となく誰かがいるようなそして気分が重くなる不思議な感覚になりましたが、気のせいだろうと思いつつ外出のために廊下に出ますと、部屋にいた時の重い気分はなくなり、そのまま食事に出かけました。

 1時間ほどで食事を終えて部屋に戻りますと、忘れていたこともあり先程の不思議な気分の重さは全く感じられませんでした。
それから仕事の整理を終えて、シャワーを浴びた後は暫くテレビを見て夜も更けてきましたので、そのままベッドに入りました。

暫くしますと、男の人が1人で何か話しているのが聞こえてきました。それも大きな声ではなく小さな声で、その時は隣の人が電話でもしているのだろうと思いながらも、いくら部屋の壁が薄くてもなぜ小声で話しているのが聞こえてくるのか不思議でしたが、しばらくしてそのまま眠りにつきました。

すると、眠ってからどのくらい時間が経ったのか分かりませんが、突然誰かに背中を叩かれたような衝撃でその瞬間に目が覚めました。
その時は何が起こったのか分からず、その現象についても深く考えず再び眠りにつきました。

それ以後にはそのような現象が再び起こることはなく朝を迎えて、ホテルのレストランで昨日起こった不思議な現象を考えながら朝食をとりましたが、その時、以前グループ会社のホテルに勤務する知人が、ホテルの心霊現象について話していたのを思い出しました。

そのホテルは京都にあり、幕末に多くの侍が亡くなった場所に近く、宿泊する部屋によっては侍の幽霊に遭遇する場合があり、そのような部屋には絵画の額の裏にお守りを付けてお祓いをしているようです。また、宿泊者が客室で亡くなるようなことがあった場合も同じようなことをするようです。

 そう考えますと、昨夜の出来事は宿泊した部屋でその様な事があったのではないかと急に怖くなり、食事を終えた後荷物を取りに部屋に戻りましたが、さすがに額の裏を確認する勇気はなくホテルを後にしました。

 それからは、いろいろなホテルに宿泊しても同じような現象が起こることもありません。もちろん、再びあのホテルに宿泊することはないのは言うまでもありません。

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